映画『シャーロック・ホームズの冒険』事件から50年後に公開された、驚くべき事件とは?

2023年1月2日

どーも、ロッカリアです。
さて、今日ご紹介する映画は、名匠ビリー・ワイルダー監督が手がけたミステリー映画です。
しかもホームズものとなれば、ミステリーファンは注目です!

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白いカナリア、三つの棺……そして、ネス湖に現れたネッシーの秘密とは?

この作品のヒロイン、ガブリエルは…

・本格ミステリーが大好き
・シャーロック・ホームズは好きだ
・ビリー・ワイルダー作品は外せない

どんな映画?

映画史に残るミステリー映画の傑作『情婦』を監督した、名匠ビリー・ワイルダー監督が、オリジナルの脚本でホームズを描いた1970年の作品。
事件から50年立って開封された物語、と言う設定だが、それには切ない思いがあったからです。
もともと、4時間を想定して作られた本作だが、出来上がった時点で長過ぎると言う理由で、半分にカットさせられた。(そらそうでしょ)
その為、ビリー・ワイルダー監督が得意とする、気の利いたユーモアが今回は少なく、編集もぎこちなさを感じる。(半分にカットした弊害だ!)
しかし、その辺の監督たちが作ったホームズ物とは 一線を画し、群を抜いて完成度が高いのは、言うまでもありません。

▶︎▶︎▶︎ ロシア・バレエ団のプリマドンナから、直接、種馬的な使命を受けたホームズは、一緒に暮らしているワトソンと、ゲイ関係にあると嘘をつき、なんとか逃げる。(それを知ったワトソンは当然激おこ)
ベーカー街の家に帰ると、ハドソン川で溺れかけた美女が、馬車に乗せられてやって来た。
彼女は記憶喪失になっており、ワトソンは、頭の傷を見て、殴られた後に、川に突き落とされたのではないかと言う。
次の日、女は徐々に記憶が戻り、突然失踪した夫を、探して欲しいと依頼する。ただの失踪事件ではないと考えたホームズは、楽しそうに乗り出すが、これが想像もつかない大事件へと発展して行く……。

見所&解説

19世紀末のロンドンへ、タイムスリップ!

まず驚くべきは、見事に再現された19世紀末のロンドンの街並み。
これを見た瞬間、観客は一瞬でタイムスリップさせられます。
そうしておいて、ホームズとワトソンが謎を追求するのだから、観客は物語の世界に、引きずり込まれてしまいます。
この再現されたロンドンの街並みは、この映画を、とても魅力的な作品に仕上げています。
前半は、このロンドンで物語が進み、後半は、ネス湖が舞台になっていて、なんとネッシーも姿を現します。
そして、このネッシーが、今回の事件に大きく関わって……、おっと、これ以上は言えません。

ホームズが恋をする?

見所は、ホームズが次々と謎を解いていく所、と言いたいが、実は、ホームズは大切なことを見逃していて、なんと、それは観客には知らされている。(これはヒッチ先生の常套手段だ…)
「ボヘミアの醜聞」のアイリーンが、ホームズの女性に対する考え方を変えたが、この作品に登場するガブリエルとの関係で、ホームズが最後に見せる姿こそ、この作品最大の見所、と言っても良いかも知れません。
何故なら、切なさを演出させれば、右に出る者はいないワイルダー監督。
このエンディングこそ、最高のシーンだと、僕は今でも思っています。
このラストが、物語を見た人の心にきっと残るはずです。

あくまで個人の意見です。

さて、元々撮影は、4時間の作品を想定して撮られたので、半分の映像はお蔵入り(廃棄)になった訳です。
ところが、DVDの特典映像に、写真としてありました。
これがなんと、ベッドは逆さま(天井にある)、死体の服や箪笥やテーブルも全て逆さまに写っていて、ホームズとワトソンだけが、普通に立っているシーンなんです。
そう、シャーロキアンならもうお気付きでしょう、「チャイナ橙の謎」今は「チャイナ・オレンジの秘密」と言って、何もかもが逆さまになった、殺人現場の再現シーンらしいのです。
うわー、これは是非とも見たかった! そう思いませんか……、残念、です……。

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ミステリー

Posted by rockaria