映画『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』最後の最後に観客は、この映画がミステリーだったのか? オカルトだったのか? を迫られる!

どーも、ロッカリアです。
前2作品とは全く違う構造と雰囲気が、ミステリーファンを戸惑わせる事になります。(断言)
さて、一体どんな作品になっているんでしょうか。

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灰色の頭脳、ついに壊れる!

オカルト色強めの本格ミステリーが気になる
・アガサ・クリスティのミステリーは外せない
・原作は読んだことがある

『オリエント急行殺事件』(2017)『ナイル殺人事件』(2022)に続くケネス・ブラナー(主演・監督)による、クリスティ原作の映画化第三弾。

ホラー要素が大半を占める、と言っても良いので、つい、ミステリー作品だったと言うことを、最後まで忘れてしまうかも知れません。
超常現象は全て論理で説明が付くと、全て否定するポアロが、ハロウィンの夜に起こった惨劇に、その論理が徐々に崩れて行く。

オカルト要素が強い作品だが、最後の着地は、ミステリー作品である事を証明している……、と言いたいところだが……。

▶︎▶︎▶︎ ベネチアで探偵業を辞め、静かに暮らしていたポアロのもとに、古い友人で、女流ミステリー作家のオリヴァが訪れる。
最愛の娘アリシアを亡くした元オペラ歌手、ドレイクの屋敷で、ハロウィンの夜、降霊会を開くので、次回作のアイデアのために、一緒に参加して欲しいと言う。
口説かれたポアロは、世の中の全てのオカルトは「フェイク」だと考えていて、断ろうとしたが、旧友の頼みに、渋々協力する事に。

主催者ドレイクの屋敷では、娘のアリシアが、飛び降り自殺した原因を、本人から聞くために、有名な霊媒師ジョイス(ミッシェル・ヨー)を招き、降霊会が始まった。
勝手に動くタイプライター(自動書記)、ぐるぐる回り出すイスに座るジョイスに、死んだアリシアの声に、トリックだ! と断言、証明して見せる。
怒ったジョイスが、ポアロに悪態をつき、その場を去る。
すると、間も無く屋敷に悲鳴が響き、参加していた人が駆けつけると、無惨な姿で死んでいたジョイスを見つけた。
アリシアが死んだ時のように、落下して……。
これが引き鉄となって、ポアロ自身も殺されかけ、時々現れるアリシアの亡霊に、ポアロの心が乱されて行く……。

旧友の作家オリヴァが、ポアロを挑発する(↑)

灰色の頭脳が壊れる?

名探偵ポアロと言えば、小さな灰色の頭脳が動き始めると、事件の解明に近付いた事を示す代名詞と言えます。
そして、その頭脳を武器に、数々の難事件を解決して来ました。
そして、超常現象を真っ向から否定して来ました。
ところが今回の物語は、そんな灰色の頭脳に、徐々に変化が現れてきます。
つまり、幽霊は、本当に存在するのではないか? と言う思いに囚われて来ます。

今回の見どころは、この、ポアロが徐々に壊れて行く過程を描いているところです。

それを見る事によって、観客も、ポアロと同調、恐怖心が芽生えて来ます。
この辺が、ケネス・ブラナー監督の巧いところです。

やっぱりミステリーだろ!?

しかし、映画マニア、或いはミステリーマニアなら、そう見せておいて、「ちゃんと、本格ミステリーに着地するんだろ?」と思っていませんか?
それはごく当たり前の反応ですよね。
僕もそう思いながら、この映画を見ていました。

ところが…

オカルト要素が強ければ強いほど、ミステリーに着地する!、はず……

現に、霊媒師のジョイスの霊能力を、トリックだと見破りました。
このシーンは、あえて冒頭にあります。
何故なら、オカルト現象は全てトリックだと見せかけて、全て論理で解明できると信じているポアロに、「もしかして……」と言う心の揺らぎ、変化を観客に見せる事ができるからです。

そして…

真相を語り終えたポアロに待っていた出来事、それが問題です。
それは、ここまで映画を見て来た観客に、結局、この映画はミステリーだったのか? オカルトだったのか? と言う選択を迫って来ます。

第二次世界大戦後のベネチア、ハロウィンの夜、ベネチアン・マスクの人々、名探偵ポアロの推理、古い屋敷、降霊会……。

さあ、舞台は揃っています。
後はあなたの眼で、その結末を確かめて下さい。

ネタバレで解説して行きます。
未見の人は以降読まないで下さい。

真犯人が最後、転落して行くシーンは微妙で繊細でした。
と言うのも、娘のアリシア(亡霊)が、母親に復讐するように現れ、突き落とすシーンがあるからです。
これがポアロには見えている。
この解釈が微妙で繊細だと思います。
母親が、単にバランスを崩して落下してしまったのを、ポアロの目には、アリシアの復讐に見えた、と言う映画的演出なのか?
それとも、母親の目にも、アリシアの姿が見えていると解釈すると、本物のゴーストが現れたのか?
或いは、ポアロが劇中に飲まされた毒が、まだ残っていたのか……。

いずれにせよ、見た人の判断・解釈で、ミステリーか、オカルトか、と言う判断になると、僕は思います。

この映画を見るには?

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ミステリー

Posted by rockaria