映画『ボーン・コレクター』猟奇犯罪に挑む安楽椅子探偵とその助手!
今日はベストセラー小説の映画作品をご紹介します!
初々しいアンジェリーナ・ジョリーを待っていたのは、おぞましい事件だった!
こんな人にオススメ!
- サスペンス映画は外せない
- 謎解きの要素があるなら見たい
- 猟奇っぽい映画も大丈夫
- アンジェリーナ・ジョリーが好き
どんな映画?
ジェフリー・ディーバーのベストラー小説を、1999年に映画化したサスペンス作品。
探偵小説で言う、「安楽椅子探偵」物で、ベッドから動けないリンカーン・ライムの目と身体となって動く、相棒役のアメリアの活躍を描いている。
この作品が、アンジーの出世作となったのは間違いなく、以後、彼女は大スターへの道を歩む事になる。
▶︎▶︎▶︎ ニューヨークのある一室。
首の骨が折れ、左手の指と首から上しか動かせない、障害者になったリンカーン・ライム(デンゼル・ワシントン)は、自宅のベッドで悪夢から目覚めた。
専属看護師のセルマ(クィーン・ラティファ)が異常に気付いて、適切な処置をしてライムを落ち着かせたが、彼の命は発作の度に危ぶまれていた。
一方、少年課への移動を希望している、巡査のアメリア(アンジェリーナ・ジョリー)は、緊急無線を受け現場へ急行した。
現場に到着してすぐに、地面から腕だけが出て、指の骨が剥き出しになった死体を発見するが、その指にはリングがはめられていた。
前日、空港からタクシーに乗って、行方不明になった夫婦の夫の死体で、現場に残された証拠から、妻は夕方の4時までは生きているとライムは判断、現場で素晴らしい対応を見せたアメリアに、鑑識の才能があると感じ、ライムは自分の助手にしようと考える。
妻の救助に向かうアメリアだったが、少年課を希望している彼女には重荷だった。
だが、この事件を機に、彼女は連続猟奇殺人事件に巻き込まれて行く……。
見所&解説
この手の作品は、何を言ってもヒントになる可能性があるので、前半は未見の人が興味を抱くように話を進めていきましょう。
時代が変われば安楽椅子探偵も変わる?
「隅の老人」とか「ミス・マープル」、そして「ネロ・ウルフ」は、それぞれの理由によって自分自身が動かないで、助手や警察、新聞の情報から犯人を導き出す事から、「安楽椅子探偵」と言われています。
リンカーン・ライムの場合は、事故の後遺症で、ベッドから動けなくなってしまい、コンピューターを使って事件を分析したり、証拠を検証したり、ある時は謎自体を解くと言う、極めて現代的な「安楽椅子探偵」として描かれています。
しかも、現場からの情報は、助手のアメリアにヘッドセットを付け、リアルタイムの通信で、ライム自身も現場にいるような、そんな感覚で事件に挑む事が出来ます。
これは小説よりも、ビジュアルとして見せる映画の方が面白い。
・サスペンスは外せない
サスペンス好きなら、この作品は、かなり緊張度が高い作品、だと言えます。
原作はミステリー要素が強いけど、映画はサスペンス度の方が勝っています。サスペンス・ファンなら見逃す手はないと思いますよ。
・謎解きの要素があるなら見たい
もちろん、謎解きの要素もあります。
例えば、犯人は何故、古い時代の殺人方法に拘っているのか、それには理由があって……、おっと、これ以上は言えませんが、その辺りの謎を解くのも、作品を面白くしています。
看護師のセルマが、ジグソーパズルをやっているのも伏線!
・猟奇っぽい映画も大丈夫
注意しないといけないのが、結構、えげつないシーンがある事。
ホラー映画ほどではないが、、指の骨がむき出しだったり、ネズミが人を襲ったりと言ったシーンがあるので、苦手な人は少し気をつけた方が良いかも知れません。
あと、独特なダークな感じが、作品全体を包み込んでいます。
・アンジェリーナ・ジョリーが好き
この映画を機に、『17歳のカルテ』『60セカンズ』『トゥームレイダー』そして『マレフィセント』と、大女優の道を進むアンジーですが、この作品では、若いと言う事もありますが、現在のような風格はありません。
ですが、初々しい演技の中に、一瞬見せるセクシーな仕草は、この頃から健在です。
アンジーのファンでなくても、この映画を見れば、彼女に好感が持てると思います。
さあ、ネタバレ気味で解説しよう
未見の人は、以降読まないようにして下さい、興味が薄れます。
まず、気になるのが犯人の設定。
タクシードライバーが犯人と言うのは、観客にはすぐ分かるけど、これは明らかにミス・リード。(ミス・リードとは、わざと観客を勘違いさせる演出のこと)
実際には、この犯人、二つの職業をしている事になる。(本当にしているかは別として)
それよりも、僕が気になったのが、二つの職業と全く関係ない、あんなマニアックな本を、一体どこで、どうして知り得たのだろうか?
最初から、そう言った本のマニア的な部分を、何らかの形で提示していたら納得もできるのだが、唐突過ぎるような気がしたのは僕だけか……。
最後の方で分かるが、犯人の一連の殺人が、その本を模倣した、「見立て殺人」ということが分かる。
しかし、「見立て殺人」の場合、多くの作品(小説を含め)では、最初の方か、少なくとも中盤あたりで提示しないと、面白みが薄れる。
見立てが分かれば、次に殺されるのは? と言う推理も生かされるが、この作品はそう言う方向性ではない、つまり純粋なミステリーとは少し違う、と言う事だ。
最後に「実は〜に見立てられた犯罪だった」と言われても、あら、そう……と受け流すだけしか出来ない。
また、この映画では、犯人の動機と、犯罪のパターンが、何か異質な感じがする。
言ってみれば、「必然性がない」と言うような。
意地悪なことを言えば、単に、物語を盛り上げる為の設定・小道具に過ぎないように感じてしまう。(賛否は分かれるかも知れませんが)
でも、やっぱり面白い作品なんで、皆さんにはオススメしたいのですが、個人的には、以上の点が気になりました。
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ヒッチ先生の【談話室】 コピー・キャットを恐れたか?
そこで先生に聞きたいんですが、この手のヒット作品なら、続編が作られても良さそうだと思ったんですが?
原作もシリーズ化されているから、ネタには困らなかったと思うんですが?
答えは簡単、「コピー・キャット」、つまり、何かの犯罪を真似して、自分もしてやろう、とする人間がおる。
それを心配しないといけないのが、当時の、ま、今でもそうやが、ハリウッドが頭を痛める部分なんや
確かに、アメリカが舞台だと、その言葉もリアルな感じがしますね
で、その『羊たちの沈黙』が作られた当時も、多くの子供たちが行方不明になる事態が続いていて、映画が時代に合わせた作り方をしたんやが、一部の世論で、これ以上、犯罪を助長するなと、厳しい意見もあったんや。
行方不明の子供の数は、今もかなりの数字や。
この作品も、作り物なのに、どこか生々しい犯罪の様に見えるわ
治安の良い日本に住んでいると、どこかで「まさか…」と言う気持ちで見ますが、見る人によってはリアルで、本当に怖い犯罪なんでしょうね
嫌な世の中やな…
作品インフォメーション
この作品を見るには。次の方法があります。
1. Amazonプライム・ビデオでレンタルする(有償・今なら¥100)
ボーン・コレクター (字幕版)
2. ブルーレイ&DVDのソフトを買って見る
ボーン・コレクター [Blu-ray]
3. 近所のレンタル屋さんに行く…
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