映画『ファール・プレイ』パロディ満載のドタバタコメディ・サスペンス!
どーも、ロッカリアです。
今日ご紹介する映画は、ヒッチコック作品のオマージュがあちらこちらで見られる楽しい作品です。
「結末はどんどん人にしゃべってください!?」(当時のキャッチコピー)
・サスペンスもコメディも好き
・パロディがいくつあるか、見つけるのが好き
・1970年代の映画が見たい
どんな映画?
『大陸横断超特急』で脚本を書いていたコリン・ヒギンズが、1978年に監督した作品。
当時、キュートでセクシーな見た目、なのにコメディの演技もしっかりしていた女優、ゴルディ・ホーンを主役に。
そのパートナーに、『フレッチ:殺人方程式』など、とぼけた笑いを得意としたチェビー・チェイス。
また、後に『10(テン)』『ミスター・アーサー』と言った話題作に主演するダドリー・ムーアが脇役で、スパイスの効いた存在感を示しています。
ヒッチコック作品など、数々の映画からインスパイアされたパロディ・シーンには、映画ファンも納得の楽しい作品に仕上がっています。
▶︎▶︎▶︎ ホームパーティーの帰り道、グロリア(ゴルディ・ホーン)は車の故障で困っているスコッティという男を助け、街まで送る事に。
跡をつけられていることを知ったスコッティは、グロリアのポーチに、謎のフィルムが入ったタバコを隠した。
夜の8時に再開を約束し、グロリアが映画館で待っていると、遅れてスコッティが到着。
しかし、スコッティは腹から血を流していて、「小人に気をつけろ」と言う謎の言葉を残して絶命してしまう。
映画館のオーナーに、人殺しだと告げて、席に戻るがスコッティの死体はどこにも無い。
不思議に思いながらも、映画館を後にしたグロリアは、知らない男に追いかけられ、必死になって逃げるが、次から次に、命の危険にさらされてしまう……。
見所&解説
コメディタッチのサスペンスは、その両方のバランスを取るのが難しいが、この作品は絶妙だ。
そこには、数々の映画をオマージュした、パロディ・シーンの存在がある。
また、主演のゴルディ・ホーンは、セクシーでありながら、コメディアンヌとして、その技量も高く、マリリン・モンローに例えらる事も多かった。
この映画の見所としては、サスペンスとコメディ、二つのポイントがあります。
サスペンス映画として見る
ゴルディ・ホーンは、見知らぬ男から、タバコケースに入った、謎のフィルムを、知らない間に受け取る事によって、巻き込まれ型のサスペンスに発展します。
理由も分からず、命を狙われるのは、このタイプの典型で、観客も一緒に巻き込まれてしまうのが、楽しいところです。
パロディ&オマージュとして見る
【1】 冒頭で、バリー・マニローの主題歌が流れるシーンは、『泥棒成金』『サイコ』『めまい』、あるいは『鳥』など、ヒッチ先生が好んで取り入れるドライブシーンです。
【2】 主人公のグロリアが、いつも傘を持っているのは、もちろん『海外特派員』を連想しますよね。
【3】ラストのオペラ、「ミカド」のシーンは、もちろん『知りすぎた男』
【4】あと、グロリアを落ち着けるために飲ませるのが「ミルク」なのは、『断崖』
【5】小人が、アパートの窓からぶら下がるのは、『めまい』
【6】ついでに、ずぶ濡れになるシーンも『めまい』
【7】シャワーシーンは当然、『サイコ』
【8】坂を激走するシーンは、『ブリット』プラス『おかしなおかしな大追跡』
まだまだ細かく見ていくと、発見できるかも分かりませんが、あとは見た人が見つけて下さいね。
それに加えて、ヒッチ先生がいつも多用する「マクガフィン」、この映画では、タバコ入れの中に隠された、フィルムがその役割でした。
そのフィルムに何が写っているのか、これが原因で、大騒動になっているわけです。
ダドリー・ムーアの怪演
ダドリーが、真面目な(?)変態男を怪演しています。
最後にその正体が分かり、見ている人を唖然とさせますが、そこも楽しんで下さい。
また、彼はこの作品の後に、『ミスター・アーサー』と言う、愛すべき作品に出演しています。
『ミスター・アーサー』(1981)、未見の方は、この作品も是非見てください。
それにしても、この映画のキャッチコピー、「結末はどんどん人にしゃべってください!?」って、これこそ反則(ファール・プレイ)じゃないですか?
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