映画『DUNE/デューン:砂の惑星』何が面白いの? 何でつまらないの? を考えてみた

2022年8月4日

どーも、ロッカリアです。
公開されるや否や、賛否両論の起こった作品を今日はご紹介。
なぜ、両極端に分かれてしまったのか?
その辺も、解説していこうと思います

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この惑星を制したものが、全宇宙を支配する。(キャッチコピー)

・ハードSF映画が好き
・壮大な物語が見たい
・原作の小説を読んだことがある、興味がある

どんな映画?

フランク・ハーバートの壮大なSF小説「デューン:砂の惑星」(6部作)を、『ブレードランナー:2049』『メッセージ』の監督、ドゥニ・ヴィルヌーヴが2021年に制作。
今、最も人気のあるティモシー・シャメラと、出演作全てに存在感を示すレベッカ・ファーガソンを起用した、SFにして一大叙事詩。
惑星デューンに埋もれているメランジ(抗老化作用のあるドラッグ)をめぐり、アトレイデス家とハルコネン家の攻防を描いている。
注目するのは、この作品が駄作と傑作と言う両極端の評価に分かれている事。
その原因は、一体何なのか、その辺も見極めたい。

▶︎▶︎▶︎ 惑星デューンの砂には、メランジと呼ばれるドラッグが含まれていた。
これが無いと、惑星間の移動もできないと言う貴重な物。
このメランジを、長年採取して来たハルコネン家は、同時に、武力でデューンを支配して来た。
ところが、デューンの統治を、銀河皇帝はアトレイデス家に任命する。
その公爵のレト・アトレイデスは、原住民と共に良い関係を築き、メランジの採掘を始めるが、全ては、ハルコネンがアトレイデス家を滅ぼすための罠だった……。

見所&解説

一番の原因は…

最近の映画を、見慣れ過ぎた人には、映像で物語を引っ張るこの作品に、面くらったのかも知れません。
最近の映画とは、マーベルやDCコミックの作品、派手なCGが売りの映画を言います。
そんな中にあって、ヴィルヌーヴ監督の作品は、かなり異質に映ったはずです。
セリフが少ない、説明的な細かい部分が無い。
そんな作品作りに、素直に受け入れられた人、拒否反応が出てしまった人、これが、作品を両極端に分けてしまった要因じゃないでしょうか。

観客の心を揺らす暗示

淡々と進む物語の間に、観客を飽きさせないように、戦闘シーンを盛り込んでいました。
でも、僕が感心したのは、そんな派手なシーンじゃなくて、ポール(ティモシー・シャメラ)の見る夢が、物語の行く末を不安に暗示させ、そこに向かって、進んでいく不安を表現しているところです。
そして、それ以外にも、心を不安定にさせる要因が、あちらこちらに埋め込んでありました。

どこか信用のならないデューンの住民たち、謎の女子修道会とポールの母、ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)の態度、そのジェシカは、女性にしか与えてはならない「声で人を操る能力」を、なぜポールに伝授したのか。
また、デューンの先住民、フレメンが信じる救世主「リサン・アル・ガイブ」は、本当にポールなのか。
砂の中に潜んでいるサンドワームは、いつどこで襲って来るのか、ラスト近く、夢の中で見た女性が現れ、ポールはこの女性に殺されてしまうのか……。

そんな中にあって、物語の冒頭では、少し頼りなかったポールの姿は、試練を乗り越えて行き、説明的ではなく、淡々と映像で描くことで、その成長を示しています。

個人的な意見ですが、僕は楽しめました。

個人的な意見です

デビッド・リンチが監督した1984年の『デューン:砂の惑星』
これは、物語を詰め込み過ぎてしまったため、原作の一大叙事詩的な部分が、表現できなかったと思っています。
で、つまらない作品か? と聞かれれば、決してそんな事はなく、ちゃんとSFとして楽しめるんです。
監督が監督ですから!
興味ある人は、一度見てみてください。

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SF

Posted by rockaria