映画『マイ・ブックショップ』この映画のメッセージがわかると…
暑い日が続きますが、エアコンの効いた部屋で、この映画のように優雅な読書をしたいものです
自分の夢のために、他人の夢を奪ってはいけない!
こんな人にオススメ!
- もちろん本が好きな人
- 風景が美しい映画が見たい
- ドロドロした人間関係も大丈夫
- 隠れたテーマを知りたい
どんな映画?
イギリスの作家、ペネロピ・フィッツジェラルドの小説を、『死ぬまでにしたい10のこと』の監督、イザベル・コイシェが2017年に作った作品。
美しいイギリスの風景に、人間の醜い心を対照的に投影して見せる。
劇中に、レイ・ブラッドベリの小説や、ナボコフの「ロリータ」が取り上げられているのにも注目したい。
本屋を経営しようと奮闘する女性の夢と挫折を、淡々と描いています。
▶︎▶︎▶︎ 戦争で夫を亡くしたフローレンスは、書店が一軒もない田舎の町に、夢だった本屋を作る。
ところが、その同じ場所に、町の権力者、ガマート夫人が町の博物館を建てようと考えていた。
ガマート夫人は、フローレンスが立ち退くように、様々な手を使って画策していた……。
(ビル・ナイの読書姿が、あまりにもカッコ良かったので描いてみました)
見所&解説
久々に胸クソの悪い映画を(いや登場人物と言うべきか)を見たと思ったら、それは後で、自分にブーメランとして帰ってきてしまった……。
ストレートにこの映画を見るのは、ちょっと違う
何の事は無い。
夢だった書店を、小さな田舎町で経営し、細腕で頑張っている女性、それが気に食わなくて、町の権力者が、役所や銀行の重役に圧力をかけ、融資を断ったり、新しい店舗があると風潮したり、挙げ句の果てに、親戚の議員を使って法律までも変えて、フローレンスの店を潰そうとする。
良い人間といえば、フローレンスの書店に、アルバイトでやって来た小学生の女の子、クリスティーンと、40年も屋敷に閉じこもって、読書だけをしている老人ブランディッシュ(ビル・ナイ)ぐらいだ。
人の夢を、自分の夢のために壊そうとする人間の姿と言うか、心が醜い。
見ていて、ホント、胸クソが悪いのだ。
最初、見終わった時には、「なんて映画だ」と、気分が悪かった。(あくまで主観です)
ところが、すぐにある事に気が付いた。
これって……。
ブーメランが返ってくる
フローレンスの夢を奪おうとする町の権力者たちを見ていると、胸クソが悪いと言った。
だが、よく考えてみると、僕は、町の権力者たちと、同じような立ち位置にいるんじゃないか。
この権力者たちを、メタファー(比喩)だと考え、現代に置き換えてみると、知らない内に、僕はその一端を担っているんじゃないだろうか?
その昔、大型書店が街に登場し始めた頃、個人が経営する書店が街から姿を消し始めた。
そして今、そんな大型書店さえ、巨大なネット型書店に苦戦を強いられている。
本も売れない時代になっている。
定額のサブスクリプションで、本はダウンロードする時代なのだ。
読者にとって、こんな便利なものはない。
でも、これって、この作品の登場人物と何が違うのか?
その事に薄々気付いていたから、僕は胸クソが悪くなったのでないか?
なんて大きなブーメラン、だろうか……。
爽快感はない
見終わった後の爽快感は無いが、僕はこう思った。
本は、いつから物に過ぎなくなってしまったのか?
そう自分に問いかけられたことが、重要だった。
そう言う意味で、本が好きな人は、この映画を見て、自身がどう感じるのか、問いかけてみるのもアリ、じゃないでしょうか。
ヒッチ先生の【談話室】
書籍もたくさん出て来ました
衝撃作やったな
何年か前にリメイクされた現代版を見たが、あれは酷かった。
時代と設定がチグハグ過ぎて、今の時代、そんな事があるかって、思わず突っ込んでしもたわ!
ひょっとして……
今日眠たいんや
作品インフォメーション
この作品は、次の方法で見ることができます。
1. Amazon プライム・ビデオでレンタルする(有償)
マイ・ブックショップ(字幕版)
2. WOWOWオンデマンドで見る(会員の人は無料です)
WOWOWオンデマンのホームページへ行く
マイ・ブックショップ [DVD]
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません