映画『500ページの夢の束』 夢に責任を持て(ニーチェ)
自閉症のウェンディは、「500ページの夢の束」を持って、遠いハリウッドを一人で目指した!
こんな人にオススメ!
- 何かの目標に向かっている人
- 「スタートレック」あるいは「宇宙大作戦」のファン
- ロード・ムービーは好き
どんな映画?
自閉症のウェンディを、ダコタ・ファニングが好演した2017年のアメリカ映画。
トレッキー(スタートレックのコアなファン)の出す問題も、即答するほど、並外れた知識を持つウェンディだが、時に癇癪(かんしゃく)を起こし、周りに迷惑をかけてしまう。
そんな彼女が、自立を目指すロード・ムービー。
▶︎▶︎▶︎ スタートレックの脚本コンテストに応募するため、原稿を施設で書き上げたウェンディは、姉から実家を売りに出したと知らされた。
コンテストで優勝して、その賞金で実家を取り戻そうと考えたが、色んな事が起こって、郵送のリミットが過ぎてしまった。
それなら、自分で原稿を届けようと、施設を抜け出して、ハリウッド行きのバスになんとか乗り込んだ。
しかし、途中でバスから下ろされたり、お金を盗まれたり、事故に遭って原稿用紙を落としたりと、散々な目に遭ってしまう。
ウェンディは落ち込み、締め切りも近づいて、ハリウッドはとても遠い存在になっていた……。
見所&解説
見所はズバリ、ウェンディのあきらめない心!
ロードムービーには違いないが、ここで言うロード(道のり)とは、自閉症のウェンディが、どうしたら目標を達成できるのか、その心の成長過程を見せられるムービーと言ってもいい。
普通に見てると、よくあるロードムービーだし、自閉症=癇癪持ちと言う解釈、アクシデントや解決策は、いかにもハリウッドらしい作り方に終始している。
こう言う映画は、マクロ的な視点で見るより、ミクロ的視点で見た方が面白い。
人は目標や夢を抱き、そこに向かって進もうとする。
ところが世の中、そう簡単に夢が叶ったり、目標が達成できるもんじゃない。
ウェンディもそうだった。
病院から逃げ出す際、原稿用紙が宙に舞って、多くを無くしてしまった。
一人途方にくれるウェンディは、手元に残った原稿を読み直してみる。
そこに、スポックの台詞として、「論理的な行き先は一つ、前方です」と言う言葉が目に留まる。
そして、ゴミ箱に捨ててあったコピー用紙の裏に、失った部分の脚本を書き始めた。
このシーンを見て、「絶対無理、間に合わん!」僕だけじゃない、誰もがそう思うはずだ。
でも、ウェンディにはそんな感情がない。
とにかく脚本を仕上げて、ハリウッドに持っていかなければ!
その純粋さに、心を打たれないだろうか?
何かの目標に、何かの夢に、純粋に立ち向かう姿に心打たれないだろうか?
皆んながみんな、夢や目標を持っているわけじゃない。
でも、この映画は、ちょっとした目標や夢でも、持っていないより持っている方が良いと、僕に教えてくれる。
○○○+○ エキストラボール
● 何年に製作されたのか? ウィキペディアで調べると、この映画を「コメディ映画」として扱われていた。
執筆者は、この映画を見ていないのか?
● 途中で、クリンゴン語で会話するシーンがある。実際に会話ができるほど考えられていて、習得すれば、クリンゴン語が話せるトレッキーと友達になれる、かも。
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