映画『フィラデルフィア・エクスペリメント』時空を超えるSF映画！

2020年7月23日2020年7月28日

どーも、ロッカリアです。
今日は、タイムスリップを題材にした映画をご紹介します

1. 時空を超え、愛に落ちた二人の結末は…？

時空を超え、愛に落ちた二人の結末は…？

　　　こんな人にオススメ！

タイムスリップ映画は好き

SF映画の中にも、恋愛物語が見たい

意外なラストは好き

どんな映画？

知る人ぞ知る都市伝説を題材に、ジョン・カーペンターが制作総指揮を務めた1984年のSFアクション。
第二次世界大戦中、「フィラデルフィア計画」を海軍が実験したところ、駆逐艦一隻が消えてしまい、再び姿を現した時には、船員の体が半分船に埋まっていたり、大火傷を負った死者や怪我人が続出し、行方不明者もいた、と言う都市伝説。
問題は、駆逐艦が消えている間、一体何が起こっていたのか？　消えた船員はどこへ行ったのか？
それを克明に描いて見せたのが本作。

▶︎▶︎▶︎　1943年のアメリカ、フィラデルフィアの港で、ロングストリート博士は、ドイツ軍のレーダーから駆逐艦を消す（ステルス化）と言う実験が行われた。
水兵のデビッド（マイケル・パレ）とジムがシステムのスイッチを入れた瞬間、異常な現象が起こり、船全体に電磁波の嵐が巻き起こる。
それに耐え切れなかった二人は、デッキから海へ飛び込んだ。
ところが、二人が辿り着いた先は、見知らぬ土地で、いきなりヘリコプターに襲われてしまう。
なんとか逃げ出すことに成功するが、どうやら二人は、1984年のネバダ州にタイムスリップしてしまったようだ。
一方、この時代でも実験をしていたロングストリート博士は、ゴーストタウンを丸ごと消してしまうが、同時に、膨大なエネルギー反応によって、空に時空の穴が開いてしまった。
その穴は、地球上のあらゆるものを吸い込み始めて、このままでは地球自体がなくなってしまう、と言う事態に追い込まれていた。
ロングストリート博士は、偶然にも、1943年の実験で行方不明になった二人が、現代に現れた事を知り、彼らが時空の穴と深く関係していると、軍を上げて二人を探し始めた。
途中、病院で事務が消えてしまい、仕方なくアリソン（ナンシー・アレン）と言う女性を人質に取り、軍の追跡から逃れながら、故郷のフィラでフィアを目指すが……。

見所＆解説

都市伝説

ベースとなった都市伝説「フィラデルフィア計画」或いは「ニコラ・テスラのレインボー・プロジェクト」と呼ばれる実験は、日本のテレビ、「特命リサーチ２００X」の中でも取り上げられた事があるほど有名だ。
海軍は、そんな実験は存在しない、事実無根だと発表しているが、マニアの間ではこの都市伝説は現在も進行形だ。

良くも悪くも…

良くも悪くも、「愛すべき80年代作品」と言えます。
80年代の映画界は、過去の興行成績を次々と塗り替えるヒット作・名作が生まれた時代と言えます。
『E.T』『インディ・ジョーンズ』シリーズ、『スター・ウォーズ』シリーズや『アンタッチャブル』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『トップガン』などなど、枚挙にいとまがありません。
それは、ハリウッド黄金時代を思い出させるような、そんな勢いがありました。
その反面、時代に取り残されないようにと、あらゆるジャンルの作品がドンドン量産されました。
結果、結構アバウトな作りの作品が、多かった事も記憶にあります。
中には、ネタは良いのに、もうちょっと丁寧に作れば良い作品になったはず、そう思う作品が意外に多かったと思います。

だから、好きなタイプの映画だけど、作品としてはもう少し……と言った作品を、良くも悪くも、「愛すべき80年代作品」と呼びたくなるのです。

VFXよりもアクションの演出が…

VFXに関しては、今と全く違うので、作品をダメにするような技術以外は許容範囲だと思います。
ですが、なぜ1943年に失敗した実験を、現代で再び実験する目的がよく分からないし、タイムスリップ映画では必ず問題になるタイムパラドックスを完全に無視している事、デビッドとアリソンの恋の結末など、本当にそれでいいの？　と思う所がチラホラとあります。
また、アクション・シーンにも、「？」マークが浮かぶシーンが結構あります。
繋ぎが悪いと言うか、なんでそうなる、と言った疑問を抱いてしまう、そんなシーンがあります。
ジョン・カーペンターが一度脚本を考えたが、それを採用しなかった、その脚本ならどうだったのか、個人的には気になる所でもあります。
見終わった後に、爽快感よりも、首を傾げるシーンの方が、個人的には勝ってしまいました。
タイプスリップものとしては、一風変わった作品なので、未見の人なら、見ても損はしないでしょう。