映画『悪魔が来たりて笛を吹く』真相は、トラウマ級で間違いない!

どーも、ロッカリアです。
今日ご紹介する作品は、横溝正史原作、金田一耕助が活躍するミステリーです。
ただ、この作品は、見終わった後に、なんとも言えない気持ちになる人が多いかも知れません。
それほど、真相は衝撃的なものになっています。

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この恐ろしい物語だけは映画にしたくなかった(当時のキャッチコピー)

・西田敏行の金田一耕助が見たい
・トラウマ級の真相が気になる
・金田一シリーズは全作外せない

どんな映画?

金田一耕助に西田敏行、ヒロインに斉藤とも子、そして監督に、この後『戦国自衛隊』と言うアクション作品の名作を作った斎藤光正が、1979年にメガホンを取った作品。
原作から、かなりの変更があった為、横溝文学のファンからは、一部批判的な声が上がった。
また、、戦後間も無い時代背景にもかかわらず、ポッチャリ体型の金田一耕助に首を傾げるファンも多かった。(劇中でもその事をイジられています)
ただ、作品自体は戦後を背景に、没落貴族の屋敷、、交霊会にも似た砂占い、実際にあった事件などを描写し、横溝正史の世界観を構築しています。

▶︎▶︎▶︎ 天銀堂(毒殺)事件の容疑者とされ、失踪後死体となって発見された、元子爵の椿英輔。(中谷昇)
その娘、みね子は父の日記を見て、その死を不審に思い、砂占いの場に金田一耕助の同席を希望して、真相究明の依頼をする。
だが、突然停電になり、電気が点くと、亡くなった英輔の部屋から、フルートの音色が聞こえて来た。
それが合図のように、その夜、椿家では元公爵の玉虫(小沢栄太郎)が密室で殺され、事件は誰も想像しなかった方へと動き出した……。

割烹旅館「松月」の一室

見所&解説

金田一耕助

石坂浩二が演じた金田一シリーズとは、また違ったムードの作品に仕上がっていて、これはコレで有り、だと思います。(個人的に)
実際にあった「帝銀事件」をモチーフに始まったこの作品は、あまりにも悲惨な結末を迎えます。
人にもよると思いますが、事件の真相を知った時、この映画はトラウマとして、あなたの脳裏に焼き付くかも知れません。
何回も見て、今でこそ慣れて普通に見れますが、当時のキャッチフレーズが物語るように、ファーストコンタクトの時は、かなり、衝撃的でした。
この映画を初見で観る人は、頭の隅に、この事をちょっとだけ置いていた方が良いかも。

原作は小説だし、たかが映画じゃ無いか、と考える太っ腹の人に、ネタバレなしで見どころを紹介していきましょう。

存在感のある屋敷

『犬神家の一族』の犬神家、『女王蜂』の大道寺家のように、華族として名を馳せて来た椿家にも、探偵映画に欠かせ無い、ムードを盛り上げる屋敷が登場します。
しかも、和室が無い、完全な洋館は、金田一が登場する映画では珍しい。(と言うかほぼ有りません)
その洋館で、まるで交霊会のような「砂占い」が行われたり、死んだ主人の二階の部屋から、フルートの音が聴こえて来たかと思うと、密室殺陣まで用意されている。
この辺は、館もの探偵小説好きには、うれしい演出ではないでしょうか。
だが、トリック自体は、少し稚拙かも。(詳しくは言いません)

西田敏行の金田一耕助

金田一耕助を演じた役者は多いが、西田=金田一が一番だらしない。(笑)
割烹旅館「松月」の離れに居候しているが、その部屋は、本や布団が乱雑に散らかっています。

「食えない時代に、あのポッチャリ体型……」
劇中でも、「松月」の女将さんが、そのお腹をイジると、本人も頭をかいて誤魔化していました。
映画的、つまりビジュアル的に、一番のウィークポイントだと指摘する原作ファンはかなりいます。
中尾彬や渥美清が演じた金田一は、着物じゃなく、私服を着ていて、見た当初、違和感を覚えましたが、あれは現代劇の体で作られていて、仕方なし、と言う感じでした。
西田敏行の金田一耕助は、ある意味、最も原作から遠い、と言えるでしょう。

焦点を定めて見よう

登場人物が多く、舞台も東京、兵庫、淡路島、鎌倉と広範囲に渡り、作品として、初めて見る人には、物語の流れが、少し分かりにくいかも知れません。
そこで、この映画を見る際、どこに注目すべきか、ポイントを明確にしておきましょう。

発端は、自殺した父の名誉を守るために、「天銀堂事件」の汚名を晴らし、なぜ自殺しなければいけなかったのか? その真相を突き止めるために、みね子は金田一に依頼する。
なぜ華族の元子爵が、事件を起こしたのか?
この謎が、大前提にある事を忘れてはいけません。

もう一つは、血の因果関係を、横溝文学は重視していて、この作品も例外では有りません。
誰が誰と繋がっているのか、椿家の住人から目を逸らしてはいけません
この二つを念頭に置いて見ると、物語を整理しやすいかと思います。

残念なのは、フルートに関するトリックが、全く描かれていない事だ。
もしあれば、『女王蜂』のように、もっと余韻があったのかも知れません。

あくまで個人的な意見です

このチラシを見て欲しい。

フルートを持った悪魔が描かれているが、2022年1月号の「映画秘宝」に、面白い記事が書いてありました。
なんと、この悪魔像には、モデルさんがいた、との事。
日活の『東京エマニエル夫人』に出演していた、田口久美さんだそうです。
彼女に、箱の中に入ってもらい、ウレタンを流し込んで型を取った、と言うのです。
そして、等身大の悪魔像を作った、と言う事でした。(嗚呼、知らなんだ…)

【作品インフォメーション】

もしあなたが、映画マニアなら、そして金田一耕助映画のファンなら、このDVDは買い、でしょう。
ただ、ブルーレイじゃなく、DVDでこの値段は、お財布と協議してからにしましょう。

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ミステリー

Posted by rockaria