『男と女:人生最良の日々』見る世代限定の美しい後日談!
1966年の『男と女』を知っているオールドファンにとっては、とても気になる続編の紹介です
人生の素晴らしい思い出は、決して過去の産物ではない!
こんな人にオススメ!
- 私は『男と女』に夢中になった世代だ
- 50年と言う時を経た続編が気になる
- 人生最良の日々、その意味を知りたい
どんな映画?
1966年にクロード・ルルーシュが監督した、ラブ・ストーリーの最高傑作『男と女』
あれから50年以上経過して、主人公の二人はどんな人生を送っているのか、二人の現在、そこに焦点を当てた続編。
若い人には単なる続編に過ぎないが、1970年代前後に『男と女』を見た世代にとっては意味が違って来る。
当時のフタッフを可能な限り集め、ジャン・ルイ・トランティニャン88歳、アヌーク・エーメ85歳(撮影当時)の二人は、僕から見れば父母の世代だが、それでもラブ・ストーリーを成立させてしまう演技には、ただ脱帽するのみ。
もちろん、ノスタルジックな作品に仕上がっているが、監督のルルーシュはそれにと留まらず、人生は今も現在進行形であると呼びかける。
▶︎▶︎▶︎ 痴呆症のジャンは、老人ホームの施設に入っていたが、常に孤独を感じていた。
詩人たちの詩を口にしては、アンヌと過ごした日々だけを思い出していた。
ジャンの息子のアントワーヌは、そんな父を見かねて、ノルマンディーで小さな店を経営しているアンヌの所を訪ね、もう一度、父とあって欲しいと申し出る。
戸惑った彼女だったが、思い切ってジャンに会いに行って見る。
ところが、アントワーヌを見たジャンは、彼女が誰か思い出せない。
そんな彼を、アントワーヌは穏やかな愛で包み込むよう、会話を重ねる。
すると、死を待つだけだ、と言っていたジャンに、少しづつ変化が現れて来る……。
見所&解説
ノスタルジーとは何か
見終わって、何とも言えない感傷的な気持ちになった。
年を重ねた主人公の二人、繰り返される『男と女』のサウンドトラックと映像、現実と幻想の曖昧な世界。
ノスタルジックと言う単純な言葉では済まされない、現実が、ジャンを通してそこにある。
老い、病気、孤独、そして死と言う問題を直視させながら、ルルーシュは、今を精一杯生きることが大切だと語りかけて来る。
アンヌがジャンに会いに行った時、彼女は昔のように「ときめいた」と言う。
そしてジャンは言う、「愛は人を美しする」
その言葉通り、シワだらけになったアンヌ(アヌーク・エーメ)は美しい。
アンヌの娘フランソワーズと、ジャンの息子アントワーヌの間に、新しく恋の予感がしたり、物語は決して停滞していなかった。
ノスタルジーと言う部分で言えば、二人の子役がそのまま60歳近くになって再び共演しているのを見ると、感慨深いものがある。
また、ドーヴィルの海岸、あの板張りの道と青い空を、エンディングに持ってこられると、オールドファンは完全にノックアウト。
50年と言う歳月が、長かったのか、短かったのか、僕には分からなくなってしまった……。
今が最悪な日々だと感じて、人生を送っている人も(特にこの時代)後から振り返ると、あの時は、最良の日々を過ごすための試練だったのかも、そう思えるように、今を頑張れ! ルルーシュ監督は、僕たちに、そう語りかけているように思う。
見終わった後、やっぱりフランス映画はいいなぁと、たくさん見ていた昔の事を思い出しました。
オールドファンにこそ、見て欲しい作品です。
※ 最近の脳科学の研究で、昔を思い出して懐かしむ事、昔を振り返ることで、ポジティブな気持ちになる事が分かったそうです。
「昔は良かったなぁ」と言う言葉、決してネガティブな言葉じゃなかったんですね。
【ヒッチ先生】の談話室〜グリーンフラッシュって?
なんや?
その時に、「ほら、緑色に輝くわ、早く願い事をするのよ」と、フランソワーズ(←多分…)が言うんですよ。
どう言う意味があったんでしょうか?
ある条件が重なると、太陽が水平線に消えて行く、ほんの一瞬、緑色に輝いたように見えるんや。
その光を見ると、恋人同士が結ばれる、と言う言い伝えがあるみたいや
国や土地によって、違いもあるみたいやけどな。
元々は、ジュール・ヴェルヌの小説で有名になったが、大林宣彦が監督した『天国にいちばん近い島』にも出てたで。
よう映画を見とけ
気をつけて鑑賞します…。
貴重な情報、ありがとうございました
作品インフォメーション
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