映画『あなたにも書ける恋愛小説』事実は小説より奇なり!?

2024年6月30日

ロッカリア
どーも、ロッカリアです。
新年あけましておめでとうございます!(遅…)
本年もよろしくお願いします!
それでは早速行ってみましょう!

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映画『あなたにも書ける恋愛小説』予告編(字幕あり)

自分らしい生き方を再考してみる

   こんな人にオススメ!

  • ラブコメ映画は好き
  • ラストは二転三転する方が良い
  • 劇中劇に興味がある

どんな映画?

キュートな笑顔と、鋭い目付きを使い分けるケイト・ハドソンが、『Gガール:破壊的な彼女』で、ユマ・サーマンに無茶苦茶されたルーク・ウィルソンを相手に、ツンデレ的な役で楽しませてくれるラブコメ。
作家の口述が、そのまま映像化され、1924年の避暑地で繰り広げられる物語は、一流作家で無い事を証明しているようだが、現実の登場人物と小説の人物を、同じ役者が演じているのが面白い。
また、小説の結末と現実がシンクロしている所も見所だ。
名匠ロブ・ライナー(『スタンド・バイ・ミー』)が2003年に監督した作品で、観賞後、少し人生について、考えさせられるかも知れません。(理由は後で記述します)

▶︎▶︎▶︎ ギャンブルで多額の借金をした作家のアレックス(ルーク・ウィルソン)は、マフィアの取り立て屋から、1ヶ月後に返済しないと殺す、と脅され、出版社に泣きつくが、小説の原稿が完成しないとダメだと断られる。
パソコンをマフィアに壊されて、原稿を書けなくなったアレックスは、すぐにバレるウソをつき、記述を専門職にしているエマ(ケイト・ハドソン)をなんとか雇う。
ところが、記述に専念するはずのエマは、小説の内容を否定したり、文句を言ったりする気の強い女性で、アレックスも手を焼く始末。
果たして、アレックスは期日までに小説を書けるのか?
また、エマとの微妙な関係の結末は……。

(白い☆は⭐️の半分です)

見所&解説

ラブコメの定番と言えば

アレックスが物語を語り、エマがそれを速記して、後にタイプして原稿を作って行く。
この二人の関係は、観客の思惑通り、ゆっくりと恋愛に発展し、結末にはちょっとした仕掛けが用意されていて、ドキッとするエンディングが待っています。
一筋縄に行かないのが、ラブコメの定番と心得ている人は、そうこなくっちゃ! と手を叩くでしょう。
それだけ、ロブ・ライナーは映画の面白さを知っている監督だと言えます。

アレックスの小説がステレオ・タイプのワケ

この映画を否定的に語る人は、決まって1924年を舞台にした物語がつまらない、と言う意見が多い。
確かに平凡で、ありふれたストーリー。
途中、アレックスが演じる主人公に、美しいフランス人女性(なんとソフィー・マルソー! この配役にも意味があります)から殺人の依頼があって、お、ミステリーに発展するのか! と思いきや、冗談で終わらせてしまうのは、なんとも勿体無い感じがする。
一層の事、殺人をめぐってドタバタ的なミステリーにした方が、僕としては楽しめたが、本流はあくまで現実世界なのだと、そこは割り切って観る事にしよう。

あの速記型ミニタイプライターが…

さて、少しだけ話は脱線しますが、この映画を見ていて、ケイト・ハドソンが速記に使っている小さなタイプライター、気になったのは僕だけでしょうか?
打った文字が、まるでスーパーのレジシートのようにつながって出てくるので、通常のタイプライターのように紙の交換をしなくて済む。
僕は初めて見たので、タイプライターのちっちゃい版だと思い、色んなキーワードでググって見ましたが、中々それらしいものにヒットしませんでした。
おそらくですが、これは普通のタイプライターと違い、昔、新聞記者が速記用に使っていた、特殊文字(速記文字)が配列されているステノタイプと言う、文字通り速記専門のタイプライターじゃないか、と言う結論に辿り着きました。
こんな風に、映画を見ていると、時折、小道具なんかに目が行くのも、一つの楽しみ方でもありますね。

人生再考してみた、とはどう言う事か…

さて、時間、いや話を戻そう。
そんなに大袈裟な事ではありませんが、この作品を見ていて、最後にアレックスが言った言葉に、僕は少し考えさせれました。

      僕は作家だ。文章でしか愛を表現できない! 

僕が何故、このセリフに引っ掛かったのかと言うと、人は、それぞれの立場があって、それぞれの人生を送っている。
物事は、そんな自分の中からしか表現できない、と感じたからです。
アレックスのセリフに、お前は自分らしい人生を歩んでいるのか? と尋ねられたような気がしました。
そこで再考してみました。
「自分らしい人生とは……?」

いつも言ってますが、良質のコメディには哲学が潜んでいる。
それを理解するのも、映画を語る人間として必要な要素ではないでしょうか。
僕らしい人生とは、映画を見て、こうやって、頼まれもしない解説を、ライフワークに頑張ろうと生きて行くことかも知れません。(←なんか綺麗にまとめようとしてる…)

ヒッチ先生の【談話室】〜小道具

ロッカリア

ロッカリア

先生、明けましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いします!
ヒッチ先生

ヒッチ先生

あけましておめでとさんって、張り切ってるけど、ずいぶん遅い挨拶やな。
さては思いっきりサボってたな
ロッカリア

ロッカリア

い、いえ、そんなことは決して…。
それより、あのミニタイプライターの使い方、何か意味があるんでしょうか?
ヒッチ先生

ヒッチ先生

ゴマかしよった…。
まあええわ。
パソコンを使わずに、あえて年代物の機械を使ったのは、作品に、味を足したかった、そう言うことちゃうか
ロッカリア

ロッカリア

味、ですか?
ヒッチ先生

ヒッチ先生

そや。
監督のロブ・ライナーは、細かい所にも目が行く監督や。
小道具一つで、作品の雰囲気が大きく変わることも知ってるはずや。
パソコンでも良かったが、年代物のステノタイプにした事で、無機質な感じが無くなったり、レトロな感じを演出したりする事が出来るやろ。
また、アレックスが住んでる古いアパートも、いかにもっていう感じの部屋のデザインやったやろ。
それが映画の味、監督の味っていう意味や
ロッカリア

ロッカリア

なるほど、そう言ったものでも、映画の雰囲気が変わる事もあるんですね。
先生、本年もよろしくご指導の程、お願いします!
ヒッチ先生

ヒッチ先生

何が御指導や……。
お前も人生を再考せえ!

作品インフォメーション

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