映画『もしも昨日が選べたら』禁断のラストだが、おもしろ良品印です!
今日の作品は、コメディながら、仕事で忙しい人には必見の作品です。
きっと、身につまされる人もいるんじゃないかと思います
映画『もしも昨日が選べたら』予告編(字幕あり)
コメディで号泣するのは変ですか?
こんな人にオススメ!
- 笑えて泣けるコメディが見たい
- タイムスリップ系の映画は好き
- ケイト・ベッキンセールが好き
どんな映画?
万能リモコン、しかも学習機能が付いた不思議なリモコンを手にした男が、自分の人生を早送りしたことから起こる、喜劇と悲劇の物語。
主演のアダム・サンドラーを通して、多くの人が抱えている問題を観客に直視させ、ある時は大笑いし、ある時は胸が締め付けられる思いになる。
説教じみている、そう感じる部分もあるが、それを上手く笑いで跳ね飛ばしているので、気軽に見られるはず。
だが、油断していると、本当に心に刺さってくるものがある。
人生の考え方を問われ、グッとくる人もいるはずだ。
2006年に製作され、リモコンの巻き戻し機能を使って、1980年代のヒット曲を背景に過去が見れたり、当時から見た2017年の未来が見られる、ちょっとしたタイムスリップが味わえる良品です。
▶︎▶︎▶︎ 家にあるリモコンの多さに腹を立て、一台にまとめようと、万能リモコンを求め、夜遅くに一軒だか空いていた大型寝具店に飛び込んだマイケル(アダム・サンドラー)は、店の奥へ入ると、モーティと名乗る科学者風の男から、発売前の新製品があると渡された。
ただし、このリモコンは、一度手にしたら返却ができないと注意されるが、この時は意味が分からなかった。
家に帰って深夜まで仕事をしていると、うるさく吠えるペットの犬に向かって、何気なくリモコンの音量調節ボタンを押してみる。
すると、犬の声は段々小さくなり、聞こえなくなった。
最初、信じられなかったマイケルは、何かのドッキリだと思い、再びモーティの所へ行くが、彼の説明では、時間を自由に操れるリモコンだと言う。
ただし、時間を進めることは出来ても、過去は見れても、変えることは出来ないと言う。(モーティは、いつも後から大事な事を言う)
しかも、そのリモコンの学習機能は、マイケルの生活パターンを勝手に学習して勝手に動き出したりするから手に負えない。
やがて彼は、このリモコンを使って、早く出世しようと早送りボタンを押すが、その結果、マイケルの運命はトンデモない方へと進み始めてしまう……。
見所&解説
この作品のテーマは明確だ
「人生において、何が一番大切なのか?」
仕事人間のマイケルは、生活のために収入を上げようと、家庭の事が気になりながらも、おろそかになっている。
そんな男が、家族のために早く出世しようと、人生を早送りする事で、大切な時間を、家族と過ごしたと言う記憶がなくなってしまう。
その間の記憶は、巻き戻し再生でしか見られない。
そこに映っている自分は、魂の抜けた男の姿だった……。
僕がこの映画を見たのが公開当時、40代半ばで、身につまされた記憶がある。
現在、僕は60歳だが、多少、この映画の影響も受けたのか、少しはマシな生活が送れて来たような気がする。
この映画を見ると、もっと早くこの作品に出会うべきだった、そう感じる人もきっと多いんじゃないだろうか。
概念じゃなく、映像で見せられる恐怖
家庭を大切に、人生を丁寧に、そんな事は言われなくとも分かっている! そう思う人だっているだろう。
ところが、そう思っている人でも、実際に映像で体験させられると、実感として、その恐ろしさが伝わってくる。
これが映画の凄いところだ。
ベースがコメディなので、それほど張り詰めた感じがしないのが、ひょっとしたら救いかも知れない。
でも、油断していると、僕のように号泣してしまうので、涙もろい人は、一人鑑賞をオススメします。
2006年から見た過去と未来が面白い
2006年の時代では、松井が2ランホームランを打つシーンや、アイボと言う犬型ロボットが登場したり、ああ、そんな時代に撮影されたんだな、と思う一方で、過去に映像が巻き戻ると、ピーター・フランプトンの「ショー・ミー・ザ・ウェイ」がかかったり、結構懐かしいポップスも楽しめます。
でも、ちょっと、しんみりしたシーンもあります。
それは、アダム・サンドラーが2017年を迎えたシーンでは、マイケル・ジャクソンが生きている設定になっているんです。
まさか、あんな事になるなんて、誰も思っていませんでしたからね……。
特殊メイクはリック・ベイカー!
アダム・サンドラーが歳を取ったり、肥満になったり(他の共演者もそうですが)するシーンは、あのリック・ベイカーが担当してるんです。
結構ホラー系・グロ系の特殊メイクが多い彼ですが、その技術は肥満男を完璧に作り出しています。
実際のメイクは、DVDの特典映像を見ると、日本人の辻さんが担当しています。(アカデミー賞ノミネート)
妻役のケイト・ベッキンセールは、老けたメイクでも美人!
『アンダーワールド』の印象が強い人は、それ以前のケイトをぜひ見て下さい。
とっても可愛くて、超美人です。
おもしろ情報を少し
劇中、リモコン操作で、アダム・サンドラーはオーディオ・コメンタリーを聴けるが、そのナレーションの声が、ダース・ベイダーの声を担当していたジェームズ・アール・ジョーンズ!
モーティが、マイケルを倉庫に連れて行くが、その倉庫の大きさが、「X-FILE」に登場した倉庫にそっくり。
『インディー・ジョーンズ:クリスタル・スカルの王国』にも、同じような倉庫が出て来た、と言った方がわかりやすいかも?
また、そのモーティ役には、『ディア・ハンター』の印象が強い(個人的に、ですが)クリストファー・ウォーケンが演じ、脇もバッチリ固められています。
未見の人は是非、見て下さい、オススメです。
さて、ここからはネタバレになるので、未見の人は読まないで下さい。
結末をガッツリ書いています。
見所&解説 〜ダークサイド
本来これをやっては絶対いけないはずだ。
完全なる夢落ちで、これは反則としか言いようがない。
どんな物語であろうと、これをやられたら、何でもありのストーリーが出来てしまうからだ。
でも、この作品に関しては、それで良かったと、僕は心から思ってしまいました。
これはこれでアリかな、と。
夢オチだからこそ、教訓として心に留められる、そんな感じがするんです。
再見だったので、今回は少し普通に見られるかな、と思っていましが、それでもやっぱり泣いてしまいました。
内容を忘れかけている人は、ぜひ再見をオススメします。
作品インフォメーション
あるいは、Amazon・プライム・ビデオでレンタルできます。
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