映画『アリータ:バトル・エンジェル』人間とサイボーグの共存は、映画のようになって行く

2020年6月13日

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普通に見える女の子、実は不屈の心を持った最強の戦士だった!

   こんな人にオススメ!

  • ディストピア系のSFが好き
  • 考え抜かれたアクションが見たい
  • メチャクチャ強いヒロインが見たい
  • サイボーグに興味がある

どんな映画?

日本のコミック「銃夢」を下敷に、ジェームズ・キャメロンが制作、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』『シン・シティ:復讐の女神』など、とにかくアクションを撮らせたら抜群の手腕を見せるロバート・ロドリゲスが監督した2019年のアメリカ映画。
キャメロン+ロドリゲス、二人のタッグは、他のアクション映画と間違いなく一線を画す。

▶︎▶︎▶︎ クズ鉄の街アイアンシティで、サイバネティクス専門医のイド(クリストフ・ヴァルツ)は、天空のユートピア、ザレム殻捨てられたゴミの山から、300年前のサイボーグを拾って持ち帰る。
昔、娘を亡くしたイドは、娘用に作った体を移植し、アリータ(ローサ・サラザール)と名前を付けた。
実は彼女こそ、使命を持った最強のサイボーグ戦士で、彼女の心臓をめぐり、次々と刺客が襲い、陰謀に巻き込まれて行くのだった……。

見所&解説

見所はズバリ、アリータのアクションと、原作を具現化した世界観!

ディストピア(反ユートピア)を舞台にした映画、『ソイレント・グリーン』『トゥモロー・ワールド』最近では『レディ・プレーヤー1』と、SFの題材には引っ張り凧のテーマだが、それに加えて『ゴースト・イン・ザ・シェル』のような、サイボーグと人間の境界線も、さりげなくアリータとヒューゴの恋愛に見てとれる。

ピーター・ジャクソンの『キング・コング』を見た時がそうだった。
一連のアクションに、ちゃんとストーリーがあって、意味があり、頭に残る。
編集のうまさもあるだろうが、この辺は、キャメロンとロドリゲスの熟練を感じる。

300年も前に作られたサイボーグが今も最強って、どんだけテクノロジーが停滞しているのか? と言う疑問も、アイアンシティのサイボーグたちを見ると理解できる。
この辺りがキャメロンの凄さだと、僕は思うんだが……。

人間とサイボーグの関係は、この映画ほど過激にはならないだろうが、基本的には近い描かれ方をしている。
コンピューター関係の本や、化学物理系の本を読んでも、サイバネティクスから発展して、人間の体はサイボーグ化されるだろうと予測されている。
個人的にもそう思っているが、そうなると、体の寿命は延びるだろうが、脳の寿命は……。
そんな事を考えて楽しむのも、SF好きの特権だな。

結論。
全く退屈しない物語の運び方、街やサイボーグや乗り物などのディテールの細かさ、主人公の魅力、どれをとっても申し分のない作品だ。
ただ、この一作では到底描き切れない壮大な物語を考えると、まだ序章に過ぎないと言う立ち位置で、見終わった後には、不完全燃焼を感じる人がいるかも知れない。

○○○+○ エキストラボール

● 1968年に作られたSF映画の金字塔『猿の惑星』
この映画も考えてみたら、ディストピア映画、と言えるんじゃないでしょうか?
だとすれば、数あるディストピア映画の中で、最も衝撃的な作品、と言えます。

● この『アリータ』は、アマゾン・プライム・ビデオで¥399でレンタルして観ました。(プライム会員なので)
画質もBS並で、途切れることもありません。
ただ、いつも思うのが、音質の悪さだ。特に、テレビのスピーカーに頼っている時は、セリフと効果音の音量レベルが違い過ぎ、ビックリする事があります。


 

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SF

Posted by rockaria