映画『探偵マーロウ』ファム・ファタール(魔性の女)に惑わされるのは彼の宿命か!?
今回は、ハリウッドに潜む闇に光を当てる
どーも、ロッカリアです。
もう直ぐ2025年を迎えますね。
この歳になって来ると、ホント、一年一年が無茶苦茶早いです。(実感…)
おそらくこの記事が年内最後。
今年は仕事が、儲からないのに忙しい年で、中々イラストを描いたり、記事の更新も減少してしまいました。(前からじゃん)
来年こそは! と毎年思ってますが、この気持ちがなくなったら終わりですよね。
だから来年こそは、更新頻度を上げていくように頑張ります!(ほんま、がんばれ!)
・ハードボイルド・ミステリーが好き
・フィリップ・マーロウが好き
・ミステリー小説が好き
俳優のリーアム・ニーソンが映画出演100作目を記念したアメリカ映画。
レイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」(邦題には、「長いお別れ」もあります)の続編と言う立ち位置の作品。
本家財団の公認を受けて、ジョン・バンヴィル(ペンネームはベンジャミン・ブラック)が描いた小説の映画化。
監督は『クライング・ゲーム』のニール・ジョーダンで、2023年に制作。
ハンフリー・ボガード、ロバート・ミッチャム、エリオット・グールドらが演じて来たマーロウ。
さて、今回のニーソン版マーロウは、どうなったでしょう。
シネマガイド・ブック内のハードボイルド探偵作品(↓)
脚本が整理されていない第一印象
少し突っ込んだ話をすれば、ニコとハリウッドの闇の結び付きを、もっとクローズアップして欲しかった。
会員制クラブと、クレアや義母のドロシーとの関係も分かりにくい。
物語が進んで行くうちに、観客はどんどん置き去りにされて行く、そんな感じがします。
ファム・ファタール、魔性の女と言う演出では、僕個人は、『さらば愛しの女よ』のシャーロット・ランプリングの印象メチャクチャ強くて、クレアとマーロウの間には、男を騙す、食い物にしてやろう、と言う発想じゃなく、恋愛的な感情が流れている。
そのクレアよりも、義母を演じたジェシカ・ラングの方が、老いた悪女として見れる。
ここは見逃すな!
完璧な状態に再現された1930年代の街並み。
これはもう、映画でしか味わえないタイムスリップ!
当然CGを駆使して再現されていますが、実際に登場するクラシック・カーには溜め息しか出ません。
また、実際に行われたバルセロナでのロケ。
古い建物が多かったので、ロスの街並み再現に役立たれています。
見ている僕たちには、全く区別がつきません。
ハードボイルド探偵には、毒舌が似合う
『アンノウン』でも共演したクレア役のダイアン・クルーガーが、今回ファム・ファタールと言う立ち位置。
だが、今までなら、もっと強烈な探偵VSファム・ファタールの演出がなされて来たが、どこか淡い恋愛が垣間見れて、ちょっと迫力に欠けた男女関係かな、と思う。
先にも描いたけど、『さらば愛しき女よ』での、ロバート・ミッチャムとシャーロット・ランプリングの二人が凄すぎたから、そう感じるのかも知れません。
あの映画では、ロバートも、シャーロットも脂が乗り切っていた時代の俳優。
に対して、今回のリーアムはこの時70歳を超えていました。
なので、原作に近い渋さを優先した、マーロウを演じているように見えました。
なので、ベタベタな恋愛と言うよりは、淡く感じる程度が、ちょうど良かったのかも。
それはそれで、あり、だと思います。
ひとつ不満があるのは、いつものマーロウと比較して、毒舌が少ない。
息をするように、毒舌を言葉にしてしまうマーロウだが、この毒舌は、イコール、ユーモアだから、そう言った意味において、今回のマーロウは、少し真面目過ぎたように思えました。
さて、言いたい事はまだありますが、マーロウの活躍、ファム・ファタールの存在、ハリウッドの闇と、ハードボイルド・ミステリーの要素は詰まっています。
ミステリー・ファンなら、素通りは出来ないでしょう。
来年もよろしくお願いします!
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