映画『チェンジリング』(1980)隠れたゴシック・ホラーの名作!
どーも、ロッカリアです。
アンジェリーナ・ジョリーが出演した同名作品とは全く違い、こちらは古い洋館を舞台にした怖い作品です。
オールドファンやホラーファンの間では、知っている人も多いでしょうが、アンジー作品のタイトルしか知らない人なら、是非この記事に目を通して行って下さい。
「守護霊か、怨霊か? 午前5時59分、あの不気味な声が聞こえてくる」当時のキャッチコピー
・謎解き要素のあるホラーを見たい
・正統派の幽霊屋敷ものが好き
・知らない名作を見るのが楽しみ
どんな映画?
重厚な演技が持ち味の役者、ジョージ・C・スコットが主演した、ホラーの名作。
屋敷で起こる心霊現象の謎を解いて行く過程は、あの『ヘルハウス』とよく似ているが、丁寧な演出は、こちらの方が上、より観客を物語の中に引き摺り込む力がある。
ただ、一点注意したいのが、子供に関するエピソードは、現代においてはとてもリアルで、目を背けたくなる。
が、そのシーンがあることで、ジョージの桁外れの行動力にも説得力があり、見ていて、復讐心に近い感情も共有できる。
それが監督、ピーター・メダックの狙い、だったのかも知れません。
▶︎▶︎▶︎ 妻と娘の死を、交通事故という形で、目の前で目撃してしまったジョン。
友人の女性で、歴史保存協会に勤めるクレアの薦めで、思い出の土地を離れ、シアトルにある屋敷、通称チェスマン・ハウスに引っ越してきた。
この屋敷なら、誰の目も気にせず、ピアノで作曲作りに専念できると思ったからだ。
だが、引っ越してすぐに、彼の周りで、すぐに異変が起こり始める。
毎朝、決まった時間に、屋敷中に響く大きな音がしたり、誰も居ないはずの屋根裏部屋の窓が割れたり、封印されたようなドアを見つけたり……。
知人の教授に相談すると、ある女性の霊媒師が紹介される。
その霊媒師は、99%いる偽物を除いた、1%の本物だと言う。
その霊媒師を屋敷に招き、降霊会を実施、すると、次々に信じられない事が、その霊媒師から語られる事に……。
見所&解説
最初に、これだけは断っておきます
基本、僕は子供が虐待されたり、殺されたりするのは、たとえ映画の中であっても大嫌いです。
綺麗事を言うなと言われても、そうなんだから、こればかりは仕方がありません。
この作品にも、そんなシーンがあって、本当に目を背けたくなります。
しかし、それを知った事で、主人公のジョンと共に、最後まで、あの無念さを晴らしたいと、行動を共にし、感情移入し、物語に没入する自分がいました。
ココを見て!
超常現象を、ひとつ一つ、細かい演出で積み上げ、恐怖を演出する手法が、この作品の特徴です。
その中でも、特に注目したい所が二つあります。
詳しい説明は、興味を削ぐ可能性があるので言えませんが、まず一つはボールについて。
元々は、ジョンの娘が持っていた物で、この使い方は、後のホラー映画でもよく使われるようになっています。
二つ目は、霊媒師を屋敷に招いて行う、降霊会のシーン。
このシーンも怖いが、実は本当に怖いのが、降霊会が終わった後、とだけ言っておきましょう。
謎を解いて行く探偵スタイルがいい
正統派の幽霊屋敷ものには、『たたり』や『ヘルハウス』と言う良作もありますが、個人的にはこれが一番好きです。
と言うのも、数ある幽霊屋敷もの(或いは悪魔の家的なもの)には、何故そんな恐ろしいことが起きるのか? を探って行くタイプがありますが、この作品は、まるでミステリーの謎を解いて行く探偵のような、そんな感じを強くが主人公ジョンに反映されています。
探偵ものは、真相を突き止める事に対して、何事にも臆する事なく、困難に立ち向かって行きますが、その姿が、主人公のジョンと重なります。
ただでさえ怖い出来事が、ジョンの身に降りかかるのですが、それに怯むことなく、ジョンは真相を突き止めようとします。
それは何故か?
彼は目の前で娘を亡くしてしまいました。
親にとって、これ以上、恐ろしい出来事があるでしょうか。
だからジョンは、自分の身に何が起きようと、恐れない、そんなふうに見えるのです。
この隠れた、と言うより、あまり知られていないホラーの名作を、あなたの目で確かめて下さい。
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