映画『イルマーレ』タイムパラドックス?そんなの関係ない!?

2024年6月30日

ロッカリア
どーも、ロッカリアです。
今日ご紹介する映画は、時空を超えたラブストーリーです。

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2006年を生きる彼女と、2004年を生きる彼。
会えない人を、愛したことありますか?(当時のキャッチフレーズ)

  • 奇跡を信じたい人
  • 落ち着いた、大人の恋愛映画が見たい
  • 『スピード』の名コンビを再び見たい

どんな映画?

2000年の韓国映画を、2006年にリメイクしたアメリカ映画。
大ヒットしたアクション映画、『スピード』で共演したキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックが、今度は大人のラブストーリーを見せてくれます。
生きる時代に2年の差がある、時空を超えた物語が、他の恋愛映画と一線を画し、見る者を最後まで惹きつけて離しません。

▶︎︎︎︎︎▶︎▶︎ 医者として病院勤務が決まったケイトは、湖畔に立つ家からシカゴへ引っ越すことに。
「郵便物が間違って届いたら、新しい移転先に送って下さい」そう書いた手紙を郵便受けに残し、湖畔の家を後にする。
それを見たのが建築家のアレックスだったが、不思議な事に、その日付は2年先の未来になっていた。
最初、二人はこの郵便受けが、2004年と2006年を結んでいるとは信じなかった。
誰かの悪戯だと思い込んでいた。
ところが、手紙をやりとるする間に、紛れもない事実だと分かってくる。
どうしても会いたくなった二人は、2006年のヴァレンタイン・デーに合う計画を立てる。
アレックスにとっては2年後、ケイトにとってはすぐ目の前の出来事だ。
アレックスはレストランで2年後の予約を取り、ケイトはその日にレストランに行くと、ちゃんと予約が取られていた。
しかし、二人の関係は、すでに狂い始めていた……。

見所&解説〜ネタバレなし

二人の時間軸を分ける

ケイトとアレックスの生活する時間軸(年代)を、キッチリ分けて見ることが大事です。

この映画、まずは何も考えずに、何も詮索しないで、ストーリーに身を任せて鑑賞して下さい。
2年の時差があるラブストーリーに、きっとハラハラ・ドキドキするでしょう。
遠距離恋愛中の人、片想いの人、破局してしまった人、様々な立場の感情が、あなたの心を捉えるはずです。

本当に好きな人は誰なのか?
その恋は本物なのか?
見ている人に訴えかけて来ます。

こんな上品なサンドラ・ブロックは見た事ないし、キアヌ・リーブスも、人柄の良さがそのまま出ているような自然な演技。
郵便受けが、タイムマシンの役割をしているのが、とてもユニークな作品です。

オススメ度は……

見所&解説〜ダークサイド  

■ 以下ネタバレです!

問題はラスト・シーン!

さて、上記の解説を読んで不満の人もおられるでしょう。
そう、この映画の一番の問題は、あのラスト・シーンですよよね。

2006年2月14日のヴァレンタイン・デーに会うことが出来なかったのは、アレックスがその日に交通事故で死んでしまったから。
しかも、その場に居合わせたのはケイト自身で、蘇生まで試みている。
これが作品の冒頭なので、観客には情報が少なく、何も考える事なく映画を見続ける。
そして、後日談として、ケイトの回想では、彼女の誕生日パーティーで、二人はダンスを踊り、キスまでしている。
なのに、倒れているアレックスを見て、気が付かないのも、後から考えると変なんですよねぇ……。
まあ、ここは百歩譲って、会ったのは一度きりだから…、と好意的に解釈しておきましょう。
でも、あのラストには大いに疑問が残ります。
タイムスリップ、タイムトリップには、必ずと言える、ある現象が付きまといます。
それが「タイムパラドックス」です。

思いっきりパラドックス

ケイトは、彼氏と住むためのアパートを、リフォームしようと、偶然、アレックスが弟と設立した建築事務所を訪れます。
そこで、湖畔の家のイラストを見つけ、弟に話を聞くと、兄のアレックスが描いたものだが、兄は2年前に交通事故で亡くなってしまった、と言う話を聞く。
そこで全てを理解したケイトは、湖畔の家に向かい、郵便受けに手紙(メモ)を入れ、2006年の2月14日に会いに来てはいけない、2年待って欲しいと伝える。
すると、その約束を守ったアレックスが、目の前に現れて、ふたりは抱き合い、めでたしめでたし……、じゃないだろ!

ケイトの時間軸では、2006年の2月14日に、すでにアレックスは死んでいるのだ。
しかも看取ったのはケイト自身ではないか。
となると、今、目の前にいるのは、一体誰なんだ? と言う疑問が。
これこそが、「タイムパラドックス」と言える現象です。
見終わった人の中にも、冷静に考えたら、同じように納得がいかなかった人もいるはずです。

これこそが奇跡じゃないか!
そう信じるには、僕は歳を取り過ぎてしまったのかも知れません……。

ようこそ、タイムトラベラー・パーティーへ

イギリスの物理学者、ホーキング博士は生前、こんなタイトルの実験をしました。
6月28日に、タイムトラベラーをパーティーに招待したんですが、その招待状をあちらこちらにばら撒いたり、パーティーをしていたよ、と言う情報を世間に公開したのは、パーティーが終わった、28日以降の事でした。

しかし、未来人が、本当にタイムトラベルが可能なら、パーティーの日から何日、何年過ぎようが、タイムマシンでパーティーに参加できると考えていたのです。
結果、そのパーティーには誰一人、現れませんでした。
よって、タイムトラベルは不可能だと、博士は発表したのです。
もちろん、これはホーキング博士のユーモアあふれる実験と言う事もあり、タイムトラベルは不可能だと結論付けるのは、早急過ぎますよね。
もし僕が未来人で、タイムトラベルすることが出来たとしても、そんな場所に、ノコノコと行って、大騒ぎを引き起こす、何て事はしたくありませんからね。

作品インフォメーション

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