映画『美女と液体人間』東宝「変身人間」シリーズは全て必見の名作だ!

2021年5月4日

ロッカリア
どーも、ロッカリアです。
東宝特撮映画と言えば、子供向けと言う印象が強いと思いますが、初期の頃は完全に大人向けの作品もかなりありました。
今日、そんな作品を紹介します

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あっ、人が溶ける! 流れよる放射の液体の恐怖!(当時のキャッチフレーズ)

   こんな人にオススメ!
  • 古い特撮映画に興味がある
  • 昔見たけど、忘れていると言う人
  • 「下水道映画」?と言うジャンルが知りたい

どんな映画?

東宝の「変身人間」シリーズ三部作の第一弾で、1958年のホラー作品。
『ゴジラ』から始まった特撮を駆使して、核に対する恐怖をテーマとして扱っているが、あくまでも娯楽作品として作られている。
この作品のヒットから、『電送人間』『ガス人間第1号』を生み出すことになった。
100パーセント大人向けに作られていて、お色気シーンや会話にもそれが現れている。

▶︎▶︎▶︎ 水爆実験に巻き込まれた第二竜神丸の船員たちは、まるでマリー・セレスト号事件のように忽然と姿を消した。
雨が降る夜の東京で、麻薬を狙った強盗が発生する。
仲間の車に乗ろうとした三崎は、何かに驚き、突然銃を撃ち、悲鳴を上げて走り出すが、タクシーに轢かれてしまう。
タクシーの運転手が恐る恐る確認すると、服はあるが、男の姿は何処にもない。
この姿を消した男、三崎と同棲していたのが、キャバレー「ホムラ」で歌手をしている新井千加子(白川由美)だった。
そして、三崎が姿を消したことから、組織の仲間から脅される羽目に。
千加子は怖がるが、何かの気配を察した男は、窓から逃げて行った。
だが、すぐにその男の悲鳴がして、三崎と同じ様に、服だけを残して姿を消してしまった。
事件の異常性に、いち早く気付いたのが、、大学の研究室で生物化学を専攻する政田助教授(佐原健二)で、この政田の話を聞いた友人が、警視庁の富永(平田昭彦)だった。
彼は、この不思議な事件を担当していて、消えた三崎の組織を追っていたが、政田の話す「人間液体化」を鼻で笑っていた。
ところが、千加子が液体人間に襲われるのを見て、信用するようになり、この異常な事件の解決に全力を尽くすが……。

見所&解説

ゴジラ?

プロローグはまるで『ゴジラ』のワンシーンを見ているようだ。
今回の一連の事件は、強い放射能を浴びてしまった、第二竜神丸の船員が液体化して生き延び、東京に漂着、それに触れた人間が同じように液体化して、ゾンビのように増殖してしまう。
液体人間と言う発想を、あえて子供向けに作らなかった事で、本格的な恐怖演出をしているが、現代の目で見れば恐怖心は全くない。
怖いどころか、むしろ楽しく見ていられちゃうのだ。

昔、大人の社交場、キャバレー

ヒロインの千加子がキャバレーの歌手と言う事もあり、結構、お色気シーンがある。
僕と同年代のファンなら、昔を懐かしんで見るのも楽しいが、若い世代のファンには、きっと古いだけの設定に見えるだろうなぁ。(←お前もキャバレーなんて行った事ないだろうが…)

1958年と言う時代

見所はいくつかあって、一つは液体化した人間の姿、つまりドロドロのスライムみたいなやつが、人を襲うシーン。
だが、これは『マックイーンの絶対の危機(ピンチ)』(TV放映時は『人食いアメーバの恐怖』!!)のアメーバにそっくりで、『アメーバ』の方が日本公開が1964年ではあるが、1958年に作られた事を考えると、何らかの形で特撮陣はこの映像を見て、参考にしているのは間違いない。
と長い間思っていたが、実は『美女と液体人間』の方が、月単位で制作は早かったんですよね。

また、もう一つの見所に、『第三の男』の舞台となったウィーンの地下、下水道をかなり意識したシーンがある。
この中を逃げる液体人間と、同じように警察から逃げる麻薬犯の生き残りと、その人質になった千加子、液体人間を焼き払おうとする警察と、千加子を助けようとする政田が入り乱れ、クライマックスを盛り上げる。
最後は、東宝お得意のスペクタル・シーンもあり充分楽しめる。

全編を通して、この映画はやはり白川由美の存在なくして成立しなかった、と言ってもいい。
清楚な顔立ちにもかかわらず、最後の方はスリップ姿で下水道の中を歩き回ったり、キャバレーでは胸元の空いたドレスを着て、歌うシーンなどがあり、そのギャップがとってもいい。

今見ても面白い作品だが、年代が古いので、トーゼン突っ込み所はある。
が、東宝特撮のテイストを充分堪能出来る、娯楽作品に仕上がっている。

実はセットだった!

いちばん驚いたのが、地下道のシーンだ。
僕はてっきり、実際の地下道で撮影されたものだと、最近まで信じていた。
ところが、このシーンの全てが、東宝特撮陣が作ったセットだったのだ。
大量の水に完璧な照明、溝の中に入ると汚れる汚水の再現性は見事で、なんと、地上から入るマンホールもセットで作ったと言うから、ただただ驚きだ。

「下水道映画を探検する」と言う本を少しご紹介

文字通り、下水道で繰り広げられたドラマ、アクション、サスペンスを網羅していて、とても面白い。
例えば『ベン』、ネズミが人間を襲うパニック・サスペンス『ウィラード』の続編ですが、ネズミのボス、ベンと奇妙な友情で通じ合う少年ダニエルが、道路脇の排水溝から下水道に入って行く。
この著者で下水道のスペシャリスト、忠田友幸氏によると、このシーンが印象的で、アメリカに行く度に下水溝・排水溝をチェックするそうだが、子供一人が入れるほどの大きなものは見たことがない、と言うエピソードから始まり、同じネズミを題材にしたアニメ『レミーのおいしいレストラン』や『スチュアート・リトル』と言った、ネズミの章だけでも8作品が書かれていてとても興味深い。
オールド・ファンには有名な『アリゲーター』や、今日紹介した『美女と液体人間』、ご存知、下水道と言えばあの名作、『第三の男』(下水道映画の最高峰と著者は位置づけ)、ロシアに侵入してある物を盗む泥棒『セイント』、パニック映画では『ボルケーノ』と言った、もはや下水道のシーンなんてあったっけ?と忘れていたシーンを思い出させてくれる解説が楽しい。
読んでいると、まさに「下水道を探検する」気分になります。

さて、この『美女と液体人間』ですが、確かに古く、若い世代には受けにくいかも知れませんが、Amazonプライムビデオで、今なら会員の方は無料で視聴できます。
一度見られてはいかがでしょうか?

 

星4

作品インフォメーション

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Posted by rockaria