『ドラキュリアン』怪物たちがちょっと変? それには理由が…

ユニバーサルのモンスター映画にオマージュを捧げた作品! でもホラーじゃない、これはファンタジーだ!

   こんな人にオススメ!

  • ドラキュラ、狼男、フランケンシュタイン、ミイラ男、半魚人のどれかが好き
  • 子供たちが主役の映画
  • 最後にちょっと、涙を流したい人
  • ホラーは苦手、と言う人

どんな映画?

製作総指揮を、『カプリコン・1』『2010年』で監督をした名匠ピーター・ハイアムズが務め、モノクロ時代の映画界で絶大な人気があった、ユニバーサル・モンスター映画のキャラクターを一つの作品に詰め込んだ、1987年のカルト的作品。

▶︎▶︎▶︎ 善と悪をコントロールする光る魔法の石を求めて、ドラキュラは現代に蘇り、ミイラ男や半魚人を甦らせ、その石を手に入れて破壊、この世に悪の世界を築こうと企む。
しかも100年に一度、善と悪のバランスが崩れる日があって、その石はとても壊れやすくなって、ドラキュラはそのタイミングを狙っていた。
その100年が間近に迫ったある日、映画好きな少年たちが集まって、自分たちで作った怪物クラブで、毎日のように怪物談義を楽しんでいた。
一方ドラキュラは、その魔法の石が少年たちの住む小さな町にあるのを突き止め、フランケンシュタインの怪物を送り込む。
怪物クラブに入りたいリーダー、ショーンの妹フィービーは、フランケンシュタインの怪物と仲良くなり、クラブの秘密基地に連れて来た事から、ショーンたちは、この町で邪悪な怪物たちが現れたことを知って、ヴァン・ヘルシングが書いたとされるドイツ語の本を頼りに、怪物たちに挑もうとするが……。


”絵本ふうに描いてみました”

見所&解説

見所はズバリ、フィービーとフランケンシュタインの怪物との友情、そして怪物クラブ(モンスター・スクワッド)の怪物退治!

ホラー的な怖さは全く無い、と言ってもいいでしょう。
全体的にはコミカルな部分も多くて、見るものを脅かせようと考えて作っていない気がします。『グーニーズ』(1985)が面白と思った人は、きっとこの作品も気にると思います。

光る石を巡って、怪物クラブとモンスター軍団の戦いがメインですが、オープニングでは100年前の出来事を描いて見せたり、ヴァン・ヘルシング教授が書いた本がドイツ語で、近くに住むドイツ人のおじさんに翻訳を頼みたいが、幽霊屋敷みたいな所に住んでいて近付けなかったり、怪物クラブの秘密基地が木の上にあったりと、細かく設定されていて、とても丁寧に作られている印象です。

そこで考えてみた。
一つの作品に、いくらオマージュだと言っても、これだけモンスターをつぎ込んだら、トンデモ映画になっても不思議じゃない。
だが、ストーリーは破綻するどころか、イラストにも描いたシーンで、涙もろい僕はやっぱりホロっと来てしまう、そんな映画に仕上がっているのだ。
ブルーレイのパッケージを読んでその理由がわかった。
VFXに、リチャード・エドランドとスタン・ウインストンの名前がクレジットされている。
ともにアカデミー賞に輝く、特殊効果の職人二人が関わっているのだ。
しかも、それを束ねているのがピーター・ハイアムズ。
だから誤魔化しじゃない、ちゃんとした作品に仕上がっているんだ。(納得)

この映画、誰もが子供時代に、怪物やオバケを恐れた経験があるだろう。
あの感覚を思い出させてくれる、そんな楽しい映画だ。
決して怖がらせるだけのホラーじゃありません。

○○○+○ エキストラボール

●ドラキュラ、狼男、半魚人、ミイラ男、それぞれのモンスターの倒し方は、伝統的なやり方だ。銀の銃弾だったり、包帯をほどいたり……。
特に笑ってしまったのが、ドラキュラに襲われるシーンで、三角形にカットされたピザを顔に押し付けるところがある。
ドラキュラの顔からジューっという音と一緒に煙が上がる。「ん? 何だろう?」と思っていると、横でショーンが「ニンニクか!」と言う。
なるほど、ニンニク入りのピザ……。

●この映画に出てくるモンスターたち。
この映画を見たことがある人で「ちょっとずつ印象が違うんだよなぁ〜」と思った人、正解です。
この作品は、トライスターが配給しています。よって、ユニバーサルのモンスターをそっくりに登場させる訳にはいかなかったんです。外国は、著作権にうるさいですからね。
だから、少しづつアレンジしてるんです。
それにしても、ドラキュラはヒドイよなぁ。
ユニバーサルがダメなら、ハマー・プロのドラキュラを真似ればよかったんじゃない?
ええ? もっと無理?
そうか、クリストファー・リーのドラキュラ、あれは唯一無二の存在だもんなぁ……。

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