『I T/ イット”それ”が見えたら、終わり。』映画のライナーノーツ

正直、怖くないと思った人は…多い?

丁寧な演出、キング原作の力強いストーリーに引っ張られ、最後まで飽きることなく見れました。

ところが困った事に、さほど怖いと思いませんでした。

日本人にとって、ピエロとは決して怖い存在ではないと思います。

ところが、アメリカではちょっと事情が違います。

1972年から、子供達に性的暴行を加えた後に殺すという、悲惨な事件が連続して起こりました。ジョン・ゲイシーと言うシリアルキラーの存在です。

彼は子供達の目を引くために、パーティーなどでピエロの扮装をして楽しませていたのです。

そして、自宅の地下室に連れ込んで、殺人を繰り返していたのです。その数は33人に及びました。

事件が発覚して、逮捕され収監された後も、ピエロの絵画を描いて、それを買う人も出て話題になっていました。

そして、輪をかけるように、1980年代には、スティーブン・キングの小説「イット」が世に出て、テレビのミニシリーズとして製作され。話題になりました。

なので、アメリカの子供達にとって、ピエロの存在は、ただの道化師ではないんです。

話を元に戻すと、怖くないと思う原因がもう一つ、それは現実離れした演出にも関係があります。

CGでなんでも表現できてしまう現在、過剰な表現に走る傾向があります。

ラストで人や物が意味もなく空中に漂いながら、グルグル回っているシーン、なんで? とか思ってしまいます。

ホラー映画は、現実感があってこそ、怖さが成立すると思っています。

大人編を見て完結します。

ご存知のように、この作品は子供編と大人編の二部構成で成り立っています。

1958年に起こった事件から、27年周期でまた現れるペニー・ワイズ。

1985年に、今度は大人になったルーザーズ・クラブ(負け犬クラブ)が活躍しますが、このリメイク版では時代背景を1988年に変えて、大人編は27年後の2015年と現代に寄り添った物語になります。

「子供編」は、子供達には怖く見えたかも知れません。

なら、「大人編」は、大人が見ても怖くなるのか、そこに期待して、続編を待ちたいものです。

キングの原作を読んでいない人は結構いるようです。かなりの長編ですが、一度キングの小説にハマると後戻りできないぐらい面白いので、是非読むことをお勧めします。

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